小諸 里山の愉しみ

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2007年 10月 04日

とんびが怖くて

とんびが怖くて_b0120165_2224574.jpg

 こちら、信州の小諸界隈は現在稲刈り真っ最中の時期ですが、気がつくと、はぜの並んだ田園風景にちょっとした(あるいは大きな)異変が起こっています。
 と、申しますのも、雀がいないのです。しばらく前まではこの雀に稲の穂を食べられてしまう被害が甚大で、稲刈り前の田に雀除けのネットを張ったり、はぜの周りにネットを巻いたり、雀脅しの空砲を鳴らしたり、もちろん、古典的な方法として案山子に田の番をさせたりと、四苦八苦してきたのですが、その雀がいなくなったので、ネットを張ったり、回したりする必要がなくなって、大部分の田圃のはぜには防鳥網が回されていないのです。
 何故って、空を見上げると、ははあ、とんびが悠々とあちらに、そしてこちらにと大きな弧を描いてソアリングしているのです。そのとんびがしばらくいなくなるかと思いきや、からすが顔を出しと、とにかくヤクザ用語で、完全に「シマ」を奪い取られたらしいのです。
 で、今日の稲刈りの作業ではヒマさえあれば空の「シマ模様」を観察していたのですが、そのとんびが留守をしたわずかの空きに雀達が十羽ほどで飛んできて、電線に止まり、さかんにチュンチュンと相談ぶってましたが、下のはぜに懸かったご馳走には目もくれず、一、二分して相談も早々に決まり、飛び去って行きました。
 とんびの数が増えているのか、その活動範囲が今までより広域になっているのか、はたまた雀の数自体が減っているのか不明ですが、いずれにしても、農家の今までの長年の苦労が嘘のような、静かな、しかし驚くべき光景が展開されております。(よだ おれのしまだぜ すろうりぃ記す)

by satoyama-06 | 2007-10-04 22:36 | 風光土


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