小諸 里山の愉しみ

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2011年 04月 19日

『ゾマーさんのこと』

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『ゾマーさんのこと』(パトリック・ジュースキント著 絵ジャン=ジャック・サンペ 訳池内 紀 文藝春秋社刊)
古本屋で最近ご縁ができました池内 紀(おさむ)さんのお名前が目にとまりましたので,手に取って内容も面白そう,装丁もおおいに良し,挿絵は最高!文字組もだいたい良し(もっとゆっくりの活字組ならさらに良かった!)、そして訳文は極めて良さそう、さらには値段もおおいに良し。迷う事なく購いまして、本日讀みました。
これは二十年程前独逸の紙価を高からしめたご本だそうです。語り手のおそらく五年配の男性が淡々と、淡いユーモアとエスプリの効いた好もしい語り口で自らの少年から青年時代をゾマーさんの姿・生き方と交錯させながら語っている物語です。多分そのゾマーさんは過酷な第二次大戦をくぐり抜けた経歴の方なのですが,とにかく正体不明の、常に歩いている年配の人なのです。
読後そのゾマーさんの狂気じみた行為と生き方に潜む悲しみを共有したいという静かな優しさの想いに駆られました。
その作者のジュースキントという人がまたゾマーさんと同じように?正体を表さない方なのだそうです。何やら符合していますね。(よだ あるいたりとまったりする すろうりぃ記す)
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by satoyama-06 | 2011-04-19 21:48 | 読書・書籍


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