2007年 08月 12日
今年もうちを会場に使っていただいての最大のイベント、ロバの音楽座さんによる「ロバの学校」が無事終了致しました。今年一番の安堵のため息をついているところです。その「ロバの学校」の素敵さのほんの一分でもお伝えしたいと思いますので、これから何回かのシリーズに組んでアップいたします。 が、その前に「ロバの学校」の「用務員」を務めたのと、時期も丁度旧盆、お墓に関係する時期ですので、別に怪談話ではありませんが、そんな連想と時期合わせで、思い出すお話をしておきます。(ひょっとして旧ブログで、アップしている内容かもしれませんが、まあ、その時はおおらかに笑っておいて下さい。) ある年の、年度末の最後の授業の一つである科学哲学の講義に出たのでしたが、定年間近の老学者が夕闇迫るその授業の最後に数少ない受講生を前に諄々と話してくれた話です。新島襄先生の作られた学校に松本五平さんという用務員がいたのですが、確か年は五平さんの方が上だったのですが、心から尊敬して仕えていたのでしたし、その五平さんを新島先生も愛して何かにつけては「五平さん、五平さん」と呼んで慈愛深く接していたのでした。生意気盛りの学生などが、「五平!」などと呼び捨てますと、「新島先生も「五平さん」と呼んで下さっているものを何事か!」と言っては叱りつけるのでした。 その無私に仕えた五平さんですが、どうしても一つだけお願いがあると。それというのも自分の死んだあとあとまでもいつもお仕えしていたい。ついては是非新島先生の墓所の一画に小石一つくらいの墓石でいいから、自分亡き後葬ってほしいと。この願いが叶えられて新島先生ご夫妻始め当学校の創設に携わった歴歴の方達を正面に仰ぎ見るように墓所の入り口脇にほんとに小さな松本五平さんのお墓がある、という老教授のお話でした。 この話にたいへん感銘を受けたのでしたが、すろうりい輩が実際にその墓所を詣でたのは遙か後の事でした。まことに不肖なことでした。その松本五平さんのお墓はと思ってみますと、本当に新島先生を仰ぎ見るような小さな墓石一つの質素なお墓でした。きっとととわに師弟の至情で結ばれているのでしょうね。(よだ ろばのがっこうようむいん すろうりい記す)
by satoyama-06
| 2007-08-12 18:42
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