小諸 里山の愉しみ

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2015年 05月 13日

森の図書館

来週23日(土)の安藤百福センターでのイベントで森の図書館コーナーがあります。
読書の森でも出展させて頂くことになりました。食べ物、ワークショップ他いろいろありますので是非みなさんおでかけください。
以下は、読書の森で出展する「森の図書館コーナー」のコンセプトです。
http://momofukucenter.jp/treehouse/未分類/15.html
●読書の森(森の図書館)
昭和二、三年刊行の新潮社世界文学全集
物心ついた頃には、実家の作り書架に並んでいた本達。その背表紙の文字を見るだけで、一種不思議な世界に連れて行かれる気がしたものだ。
例えば「ワ」に点々のついた文字。さて、これはどう讀むんだろうか。あるいは「沙翁」。これは「シェークスピア」。ページを繙けば、上下二段組み、本字本かな遣い(旧字旧かな遣い」とは、言うまい。)もちろん活字組は細かい。明らかにこの全集の影響で、わたくしは、日本語の表記にいつては、保守主義である。
例えば、『復活』だったか、『罪と罰』だったかを、この全集で讀んだ後、新字(戦後大いに略されてしまった漢字のことだ。)新かな遣いで讀んだことがある。その時、はっきりと同じ文学作品でも、読み取れる深みに違いがあることに気がついた。考えてみれば当然の事だ。表意文字である漢字の、そのまさに意味を為す部分を切り捨てて略字にしてしまっ
たら、文字通り意味を為さなくなる。それが一字や二字のことではなく、長編の凡てに亘って略字が遣われるのだ。
その当時の文学作品に対する出版社の敬意というものについても個々の文学作品を讀むのと同時に感じ取っていたように思う。装丁、「外題」、レイアウトなどなど、凡てに亘って好ましく思えたものだ。
この全集はわたくしの父親の生まれた頃、ほぼ90年近く前の刊行である。生涯を通じて文學好きであった父親が、小青年時代に買い継いでは讀んでいたものである。
この全集をば、「読書の森」が開店する際、貰い受けることができた。本棚は、祖父が欅で作ったものだ。読書の森の開店以来、この全集と其の全集を並べる本棚は、入り口近くに不動の位置を占めている。たぶんわたくしが店に立っている間は、そこに有り続けることだろう。読書の森の原初的なイメージはこの全集と、その本棚にある。
そう、これはまさしく個人的にも読書の森でもなくてはならない始まりの書籍群なのである。
平成27年皐月吉日 依田 すろうりぃ識す

by satoyama-06 | 2015-05-13 17:56


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