小諸 里山の愉しみ

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2009年 12月 11日

京都・3時45分のアルトサックス

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その日は午前中相国寺で伊藤若冲を見る日程で、半日フリーだったうちの美大生女子と出掛けました。
今回は、その山門に至る道路隣にある母校のキャンパスを歩く予定はなかったのですがj、見ると何やらいつもと違い、テントがたくさん並び立って、朝からわいわいしています。あっ、これは学園祭だ!と気がつき、ならば可愛い後輩たちが一生懸命準備して迎えている当日なのだから、見ずばなるまいと、相国寺の帰りに寄りました。
相国寺。臨済宗の総本山だったんですね、今まで知らなんだあ。禅宗の古刹だくらいは存じておりましたが、ああ、そーだったんですねえ。だから山門から回廊辺りの意匠が中国風なんだあ!
さて、その伊藤若冲ですが、ふすま絵二双だけで、ちょっと残念でしたが、気迫はさすが、意匠も大胆にして奔放でした。
またこの美術館では初めて十牛図(禅の悟りに至る道をひとが牛に関わる十態の図で表し、學ぶ糧にするもの。)をテーマにした見事な石庭を拝見しました。臨済宗は禅宗のうちでも禅機を得るのに象徴性を多く使うように理解しているのですが、この石庭の隙のない構成は見事でした。
さて、学園祭ですが、キャンパスの中、中央を通り道にして左右にぎっしりとテントが並び立ち、至る所呼び声やらビラやらで客引き盛ん。お客も多くて我が事のように嬉しい!ことでした。キャンパス中央にステージが設営されており、次から次ぎへと熱演のパフォーマンスが繰り広げられていました。上の写真はそのうちの和風ダンスの一座。そのみんなの満面の笑顔が眩しいほどでした。注意してみると、その踊り手たちの袖に母校の徽章が染め抜かれています。もう、それだけですろうりいはカンドーしてしまって、隣の女子にほら、袖に校章が染められてると注意を促したのですが、ああ、そう‥・と気のない返事が返ってきました。まあ、そりゃそうですよね、よその学校の校章なんですから。
さて、至誠館前で我が子くらいの歳の可愛い男の子の熱心な客引きに出会いました。軽音楽部なんですが、ぜひぜひ聴きに来て下さい。入退場は三日間自由ですし、券も割引しておきますからと、あんまり熱心に薦めるものですから、思わず苦笑しては負けて、二人で券を買ってそのライブ会場の教室に入りました。その会場まで誘導する最中にも、ボクは今日の午後3時45分からアルトサックスで出ます。ぜひ聴いてってください!3時45分です!と念を押してはまた、客引きに戻っていきました。
各バンドわずか15分ずつの出番で、道理で45分を強調したいたはずです。期待せずに入ったライブ会場でしたが、みな聴き応えのある熱演で、レベルの高さに驚きました。
しかし、午後は例の「下鴨・松ヶ崎・宝ケ池散策」の日程ですから、ずうっとその3時45分までキャンパスで楽しんでもいられず、後ろ髪引かれる思いでキャンパスを後にしました。
さて、結局その日の3時45分をは、宝ケ池で迎えることになりましたが、洛北の地で、この子の熱演を心中応援してあげました。(よだ さんじよんじゅうごふんの すろうりい記す)
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by satoyama-06 | 2009-12-11 18:41 | 京都


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