小諸 里山の愉しみ

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2009年 09月 19日

切なさの果ては

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「信じている人のために頑張れなきゃ、生きている資格はない」
本日出会った一言です。世の中に切ない事ってたくさんありますが、例えば刑務所に入る羽目に至るなどというのは、その最たるもののひとつでしょうね。
『明日をめざしてー受刑者がつづる更生への誓いー』( 川越少年刑務所刊)を読みましたが、その中にこの一言がありました。
この彼(彼女)は凶悪な犯罪を犯してこの刑務所に入所するに至ってしまったのですが、そこで自分が犯してしまった罪と未熟さを見つめるとともに、学力の不足にj気づいて愕然とします。そこで小学校の勉強から始めて、一年ほどで中学生のレベルまで辿り着きます。その勉強の延長と将来の社会復帰とに備えて、簿記に挑戦します。三級から始めて、紆余曲折を経て二級も優秀な成績で合格しました。さて、いよいよ現役の商業高校生でもほとんど受からないという難関の一級受験の件です。
『・・・「こんなことことをして何になるんだ。皆雑居でテレビを見て、自分は独居で一人勉強・・・」そんな弱音と一級のあまりの難しさに、教科書を机にたたきつけたものです。もう駄目だと思っていると、母から年賀状が届きました。読んでいるうちになぜか母との面会を思い出してしまったのです。面会のとき三級や二級の合格を知らせると、涙を流し声をつまらせながら、「本当に良かった。こんなことって初めてだね。事件を起こした時は、もう何もかも終わりだと思ったけど、でも信じて頑張ってきて本当に良かった。これからもおまえのことは信じているからね」という母の姿を・・・
そうすると、またやらなきゃというやる気がわいてきました。信じている人のために頑張れなきゃ、生きている資格はない!自分の決意を途中で諦めてる姿なんて、体をボロボロにして私や兄弟たちのために頑張っている母には見せられないと・・・」
さて、その結果は、なんと満点合格だったそうです。(よだ まなばされる すろうりい記す)

by satoyama-06 | 2009-09-19 21:18 | 読書・書籍


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